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ぶりってどんな魚?【美味しい時期、オススメの食べ方も】

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今回のテーマは『ぶり』。スーパーの定番である『ぶり』についてです。

魚屋をやっている人以外で、ぶりが『どんな魚?』と聞かれても応えられる人はなかなかいないのではないでしょうか。

そこで今回は、『ぶり』についてとことん調べてみました!

簡単にいうと『ぶり』という魚は、

  • 味がいい魚
  • 大きくなるにつれて名前が変わる『出世魚』
  • 旬は冬
  • 体にいい栄養が豊富に含まれている
  • 美味しい食べ方は多岐にわたる

ということがわかりました!

ぶりとは?

ぶりは『スズキ目アジ科ブリ属』に属する魚です。

漢字では『鰤』と書き、英語では『Japanese amberjack』と呼びます。

ぶりは脂が乗っていて、非常に味のいい魚として知られていますね。

そして、縁起のいい出世魚で、大きくなるにつれて名前が変わります。

また、小さいぶりの名前は地域によって変わります。

ややこしいので、まとめてみました。

関東:モジャコ→ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ
関西:モジャコ→アオコ→ツバス→ハマチ→ブリ
北陸:コゾクラ→フクラギ→ガンド→ブリ

イナダ、ワラサ、ツバス、ハマチ、フクラギ、ガンドあたりは、それぞれのスーパーにもよく出ているので、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

ちなみにそれぞれの旬は、

春:イナダ、ツバス、フクラギ
秋:ワラサ、ハマチ、ガンド
冬:ブリ

となっています。

ぶりの生態・生息域

ぶりは日本全国、北海道から九州の南端まで生息していて、水深100mくらいのところを群れを作って行動しています。

1年の行動としては、暖かい時期に北上して、寒い時期に南下します。

2~5月の春に産卵期を迎えて、体長は生後1年で30cm、2年で50cm、3年で75cm、5年で80cmと、5年かけてぶりの大きさへと成長していきます。

ぶりの主な産地

ぶりの主な産地は以下の通りになります。

天然ぶりの産地

長崎、石川、北海道、島根、千葉、鳥取、岩手、福岡、茨城、富山(漁獲量順)

この中でも、冬の富山のぶり『氷見の寒ぶり』はブランドぶりとして全国的に有名です。

あと、秋の北海道のぶり『オホーツクぶり』や、漁獲量順では上位には入っていませんが、春の和歌山のぶり『桜ぶり』などは安価にもかかわらず、脂が乗っていて、鮮度もよく、非常においしいぶりです。

関連:【春が旬】春の天然ぶりはまずい?いいえ!三重県産の桜ぶりは脂がのってメチャクチャ旨いんです!しかも安い! - しらすのお魚ブログ

養殖ぶりの産地

鹿児島、愛媛、大分、高知、長崎、宮崎、熊本、香川、徳島(漁獲量順)

ぶりの旬は『冬』

ぶりは『冬』に旬を迎え、季節が寒くなるにつれて、脂を蓄えて美味しく成長していきます。

特に1月の年明けの小寒から節分までの季節を『寒』の季節といい、この時期のぶりは『寒ブリ』と呼ばれ、1年間の中で最も美味しいとされる季節となっています。

脂のノッたぶりはどんな料理でも美味しく食べられ、塩焼き・煮付け・ブリ大根・刺身やしゃぶしゃぶなど、その料理法は多岐にわたります。

春の産卵時期には体の栄養が卵に取られるため、脂が落ちるとともに味も落ちます。

養殖のぶりも例外ではなく、天然と比べると年間を通して脂が乗っていますが、春の産卵期には脂の乗りが落ちますし、冬には脂の乗った、最高に旨いブリとなります。

ぶりは体にいい栄養が豊富な魚です

ぶりは魚特有の良質なタンパク質を含んでいます。

また、脳にいいとされていて、学習能力が高くなったり、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病などの生活習慣病に効果的な、DHAやEDPも豊富です。

ビタミンもたっぷり含まれていて、ビタミンB群は肌荒れなどを防止して、皮膚を健全に守ってくれますし、不眠症の改善や、中性脂肪を下げる効果もあります。そして、抗酸化作用で体を浄化してくれるビタミンEもぶりには豊富に含まれています。

その栄養価は旬の季節、脂の乗った季節ほど高いので、冬の旨いブリは旨いだけではなく、体にいい栄養を豊富に蓄えているのも大きなメリットですね。

ヒラマサ・カンパチとは違う魚です

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※画像はヒラマサ

丸物で見たことある方は、そのフォルムを見ると『ぶりと何が違うの!?』と思う方も多いと思います。

また、刺身用短冊を見ていても、その見た目はほとんど変わりませんよね。

そこで、ヒラマサ・カンパチの特徴をまとめました。

  • 体の黄色い線がぼやけている
  • ウロコが強い
  • 夏が旬
  • 身が白っぽい
  • 食感がしっかりしている

『旬の違い』や『体の黄色い線』、『食感がしっかりしている』あたりが違いが分かりやすいポイントかと思います。

ぶりの美味しい食べ方

ぶりは料理用途豊富で、どんな料理にしてもおいしくいただけます。また、骨の少ない魚ですので、小さいお子さんが食べるにももってこいのお魚となっています。

刺身・どんぶり

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スーパーのぶりは鮮度がよく、お刺身でおいしくいただけます。

漬けにして、どんぶりのようにしてもおいしいですね。

基本はわさび醤油ですが、生姜とも相性がいいので、生姜醬油でも美味しくいただけますよ。

ぶり大根

ぶり料理の王道、ぶり大根。

ぶりと一緒に大根を煮込めば、ぶりのおいしさが大根に染みわたり、最高に旨いぶり大根に仕上がります。

ぶりアラで炊く場合は、臭み消しをしっかりしておかないと、せっかくのぶり大根が台無しになってしまいます。

炊く前には湯せんしたり、事前に塩を振ってペーパーで拭き取ったり、大葉を刻んで入れるなどして、きっちりと臭み消しをしましょう。

味付けに自信のない方はメーカーから『ぶり大根のタレ』が販売されているので、利用してみるのも手ですね。

しゃぶしゃぶ

寒い季節には『ぶりしゃぶ』なんていかがでしょうか。

薄味の昆布だしをサッとくぐらせて、ポン酢でいただくぶりしゃぶは最高に旨いです。

また、しゃぶしゃぶ用のぶりはお刺身でもいけるように造られていることが多いので、しゃぶしゃぶを食べながら、お刺身をいただくなんて食べ方も贅沢で美味しいですね。

照り焼き

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旬の季節には油を引かなくても、ぶりの脂だけでも十分に焼くことができます。

そこに醤油、酒、みりん、生姜などで味付けをした合わせ調味料で焼き上げることで、簡単に照り焼きが出来上がります。

骨も少なく、食べる部分が多いので、小さいお子さんにも大人気の品ですね。

照り焼きのタレも各メーカーから販売されています。

フライ

旬以外の脂が抜けているぶりを食べるときにオススメしたいのが『ぶりフライ』です。

春・夏になってくるとどうしても脂が抜けた天然ぶりなどが市場に出回ります。

値段もメチャクチャ安いので、ついつい手を出してしまいがちですが、これを刺身とか塩焼きで食べてしまうとスカスカの美味しくないぶりにガッカリしてしまうかもしれません。

そこで、油を使った料理、フライにしてみてください。

脂がのってないのが、ウソのように熱々ホクホクのぶりフライが出来上がりますよ。大葉なんかも一緒に巻いてみてもいいかもしれませんね。

ちなみにこの調理法はツバス、フクラギ、イナダあたりでも美味しくいただけます。

ぶりかまは絶品

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そして、ぜひ食べていただきたいのが『ぶりかま』。

ぶりトロのように脂がのっているにもかかわらず、血合の部分がないので臭みが全くなく、塩焼きするだけでもフワフワホクホクのぶりかま焼きが出来上がります。

また、『コンロで焼くのが面倒』という方にはスペアリブカットしたぶりかまをフライパンで焼く方法をおススメします。

家庭の包丁でぶりかまを切るのは難しいですし、指を切りかねないので、魚屋さんにぜひとも頼んでみて下さいね。

まとめ:ぶりは旨いだけでなく、栄養満点の最高のお魚です

以上、『ぶりについて』でした。

今や、スーパーの魚屋さんでは定番になっている『ぶり』。

何度もいいますが、骨もクセも少なく、お子さんが食べるにももってこいのお魚だと思います。

栄養も豊富ですし、食べ方も色々あります。

年中おいしいぶりですが、その中でも特に冬のぶりは最高ですし、特売の時なんて、お値段もお買い得になるので、本当に買い時だと思います。

ぜひぜひ、安いブリ、美味しいブリを見つけたら、いろんな食べ方で、ぶりを楽しんでくださいね。